「薪ストーブのある生活が、こんなに楽しいことだとは思いませんでした。」
インタビューの間、終始心から楽しそうに話してくれたのは長野県下伊那郡高森町に新築時に薪ストーブを導入したFさん。
今回インタビュー同行し撮影してくれたカメラマンの写風人さんは、薪ストーブユーザーの中でも有名な方。
Fさんが薪ストーブを導入したのも実は写風人さんが写った雑誌がきっかけだったんです。
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CAMP HACKでも人気ライターとして活躍
そのリスペクトすべき先輩薪ストーブユーザーが撮影するというんだから、テンションが上がるのも頷けます。
Fさんは夫婦とお子さん2人の4人家族。
素敵な平屋の一軒家に設置したのは、ロングベストセラーで多くのユーザーに愛され続けているバーモントキャスティングスの薪ストーブ アンコールです。
薪ストーブとの出会いは?
「なんとなく漠然と薪ストーブへの憧れがあったんですが、子供頃から火遊びがすごく好きだったんです。」
「この家の場所って元々私の祖父と祖母の家があった場所で、すごく古い家だったんですがその家では釜に火を焚いて米を炊いていたんです。それで薪に火をつけるということも小さい頃から馴染みがあったんですよね。」
「そういう子供の頃からの体験もあり、薪ストーブに以前から興味を持っていまして。いざ家を建てようとなった時に薪ストーブの導入を考えました。」
アンコールを選んだ理由
たくさんのアクセサリーが並んぶ中でも一際目立つレッドのアンコール。
キレイに磨かれていて普段から大切に手入れされていることが一目瞭然でした。
「薪ストーブは最初からアンコール一択でした」とFさん。
「家を建てるとなった時に薪ストーブの導入を考える中で、ずっと見ていた雑誌があるんです。」と言って大切に保管されていたであろう過去の雑誌をおもむろに見せてくれました。
Fさん憧れの写風人さんの姿がそこにありました。
「この写真を見てアンコールに一目惚れしたんですよ。こんな世界があるんだなと!」
Fさんが見せてくれた写真は、アンコールとともにさまざまな薪ストーブアクセサリーに囲まれた空間の中にいる写風人さんの姿でした。どことなくFさんの薪ストーブ周辺と似た雰囲気。
「これがまさに私のお手本といいますか、目指している理想のスタイルですね。」
なるほど、本当に心から尊敬し憧れてそれに近づこうという熱い想いが伝わってきました。
Fさんのアンコールのカラーはレッドですが、写風人さんが使用しているこのアンコールはクラシックブラックですよね。敢えてレッドにした理由は何かあったんですか?
「最初はブラックがいいなと思っていたんですが、スノースタイルさんと話していく中でアンコールにはレッドもあるということを聞き、私も妻も赤が好きなものですからこちらの色にしました。綺麗な色で、これはこれですごくいい雰囲気なので気に入ってます。」
「レッドのアンコールは火を着けると、色が鮮やかな赤からワインレッドに変色するんですよ。色が変化すること自体面白いですし、また色の様子で炉内の温度がなんとなく想像できるところも、このアンコールレッドならではの楽しいところですね。」
「それにアンコールはやっぱり料理するにはもってこいで、天板でも炉内でも使えるので、いろんな料理が作れて最高に便利です!」
「あとは他の薪ストーブもどんなものかなと気にはなりはしますが、やっぱり使っていくうちにどんどんと愛着も湧いてきていますし、一生ものとしてアンコールを使い続けていきたいですね。」
薪ストーブを使うのに気をつけていることは?
Fさんの薪ストーブはすごく綺麗な状態で大事にされているんだろうなと思うんですが、使用する上で気をつけていることなどはありますか?
「温度の管理を結構気をつけてはいますね。低温になると部屋が煙ってしまうので、とにかく高温で焚くようにしています。あとホウロウは結構パチパチ飛ぶので気をつけた方がいいとアドバイスをもらって、跳ねないように気をつけています。」
メンテナンス面ではどうですか?薪ストーブのメンテナンスもスノースタイルに依頼いただいていますよね。
「はい、この前も煙突の煤の状態を見ていただいて、毎年ではなく次からは3年に一回でいいというご提案もいただきました。ただ煙突掃除は自分でもやれるということなので、やれることは自分でもやってみようかなと思ってます。」
薪ストーブを入れてからの生活スタイルの変化は?
家を建てる前はアパートでの生活だったFさん家族。
薪ストーブの設置でライフスタイルはかなり変わったと思いますが、実際どうですか?
「薪ストーブを入れる前までは秋が一番好きな季節だったんですけど、導入してからはもう冬が一番好きな季節になっちゃいましたね。」
「とにかく朝早く起きるようになりました。家族が起きる前に起きて、薪ストーブを焚くようにしていますが、冬は毎朝5時前には起きて部屋を暖かくするようにしてます。逆に夜は早く寝るようになったのでいい生活リズムができたのかなと思ってます。」
「不便さもあるんですが、そこも含めてとにかく楽しいんですよ。早く薪ストーブに火を着けたくて目が覚めちゃうなんてこともあるくらいで。」
お子さんの様子はどうですか?
「娘も興味を持ってくれきてくれていると思います。この薪ストーブのある生活を気に入ってくれてるんじゃないかな。冬はストーブの前でずっと本を読んだりしてますし、外で薪を割っているとジーっと私の様子を見て『私もやってみたい』といって自分が持てる斧をせがんだりしてます。」
子供が自然の火をみたり、木に触れたりする経験はすごくいいことですよね。
実際田舎の生活の中でも、なかなか木に触れたり生の火の温もりを感じて暖をとるなんて経験あまりしないですからね。
薪は自分で用意してるんですか?
「今まで半分くらいは買っていたんですが、今年は買わずに自分で全部用意するようにしました。」
「薪割りって疲れるし重いし色々と大変でなんですけど、楽しいんですよね。木を切って玉切りにして薪にして乾燥させてって工程がありますが、それぞれ知恵と工夫みたいなものがいるんですけど、このルーティンがすごく自分にマッチしてるというか今までの人生の中でもすごく楽しい時間になってますね。」
お気に入りのアクセサリーは
実際に薪ストーブの生活をしていく中で、これはあるといい必需品だというアクセサリーがあったら教えください。
「我が家は共働きなので、平日は一日中火を焚くのではなく朝晩だけって感じなんです。なのであまり大きな薪は使わず、さらに割って中薪とかにして焚いています。」
「なので、その時薪を割るのに使うキンクラ(キンドリングクラッカー)は必需品ですね。ないと成り立たないといっても過言じゃないです。キレイな中薪になるので重宝してますよ。」
「冬場は、キンクラで割った中薪を土間に1週間分置いておいて、また土日になったら中薪を用意するっていうルーティンをしています。家を建てた時、土間はそこまで重要視してなかったんですが、薪ストーブを使うなら土間もオススメですね。外に出なくても取りに行けるっていうのはすごくいいです。」
「あと、無理言ってスノースタイルさんから譲っていただいたバーモントキャスティングのトリベットも気に入ってます。単純に飾っていてカッコいいっていうのもありますが、温度調節ができて便利なんですよ。こんな大事なもの譲ってもらっちゃって本当ありがとうございます。」
Fさん家族は旦那さんが薪ストーブに惚れ込んで導入し、色々と年々アクセサリーも増えていきスペースが足りなくなるほどで、奥さんにもその辺はどうなのか若干突っ込んで話を聞いてみました。
「家を建てる時のコンセプトはシンプルにっていうことだったんですが、ちょっと色々と増えてきちゃいましたね。まぁでもそこは夫もすごく楽しそうにしているし、実際薪ストーブの暖かさであったり快適さも私自身気に入っているのでいいんじゃないかなと思いますよ。」
「それに空気が乾燥するので、冬場は室内に洗濯を干してもすぐに乾いちゃうのでありがたいですねー。」
憧れの写風人さんが訪問したことでご機嫌だったこともありましたが、本当に薪ストーブの話をしているFさんはこの生活を楽しんでいるんだろうなということが終始伝わってきました。
薪ストーブはただ暖をとるためだけのためのものではない。
薪ストーブを通じて変化していくライフスタイルは、人と自然との接点となる愛されるものなんだとFさんのお話を聞いて改めて感じることができました。
趣味として、生活の一部として、人生に溶け込む薪ストーブ。
きっと何十年と経った時にまたFさんのお宅を訪れても、そこにはきっと今と変わらず当たり前に使われ続ける愛される薪ストーブがあるんだろうなと想像することができました。